【英語脳の作り方】大人でも出来るトレーニング『TOP3』

公開日:2022.03.12
英語学習ロードマップ

こんにちは。上田哲也 (@English09040) です。

そもそも「英語脳」と聞いて、みなさんは何をイメージしますか?

・英語を英語のまま考えられる

・英語を聞いたときに、日本語に訳さず理解できる

・英語を話すときも、翻訳せずに英語が出てくる

きっとこんな感じではないでしょうか?

でも多くの方は「大人になったら英語脳は作れない」と諦めてしまっています。

この記事では、誰でも出来る英語脳を手に入れるためのトレーニング「TOP3」をご紹介していきます。

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上田 哲也

経歴 立教大学 →バンクーバー留学(1年間)→鉄鋼商社→フリーランス
お仕事 企業研修|オリンピックボランティア育成研修|神奈川県 外国人観光案内ボランティア研修|IELTS専門学校 PlusOnePoint|DMM英会話 なんてuknow? 回答者
資格 TOEIC990点|英検1級|国連英検特A級|IELTS8.0
著書 『時短省力私の英語勉強法』(明日香出版)
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英語脳とは?

例えばみなさんは

Thank you.

と聞いてすぐに意味が理解できますか?

こんなの分かるに決まってる

もしかしたら「馬鹿にするなよ」と思われたかも知れませんが…

みなさんは Thank you と聞いて

・thank が他動詞

・you は thank の目的語

・主語は省略されているが、文脈から “I” と想定できる

・つまり「目の前の人は私に感謝している」

なんて考えないですよね。

これは “Thank you” というフレーズをみなさんが「英語を英語のまま理解している」証拠です。

つまり程度の差はあれ、誰もが英語脳を持っているのです。

 
POINT

誰でも英語脳はすでに持っている

でもどうやったら、その英語脳を育てられるの?

具体的な英語脳の育て方に入る前に、まずは「英語脳」についてもう少し詳しく考えていきましょう。

こちらの図をご覧ください。

英語脳が発達してない人は、英語を聞いたらまず日本語に訳して、それでイメージ化をします。

英語→日本語→イメージ

一方で、英語脳を持っている人は、英語を聞いたらすぐにイメージが浮かびます。

英語→イメージ

つまり、英語脳を持っている人の頭の中では、日本語が介在せず「英語とイメージが直接リンクしている」ことがわかります。

英語脳の作り方

ここから先は、どうやったら英語脳を作れるのか、つまりどうやって日本語をはさまず英語とイメージをリンクさせられるか、その具体的な手順をご紹介していきます。

今回ご紹介する英語脳の作り方は全部で「3つ」です。

どれも今日からすぐに実践できるものですので、ぜひ皆さんの英語学習に取り入れてください。

①英単語を画像で覚える

英単語を覚える時、日本語訳ばかり気にしていませんか?

もしそうやって英単語を覚えていたら、いつまで経っても英語脳は作れなくなってしまいます。

日本語を使わずに英単語を覚えるとかムリでは

英単語は必ず画像で覚えてください。

もちろん、日本語をきっかけに覚えてもいいのですが、頭の中でその情景や感情をリアルにイメージして、その「イメージ」で覚えてください。

例えば apple と見て「りんご」と覚えるのではなく、このように画像が浮かぶようにするということです。

Unsplash より引用

もちろん単語帳で単語を覚えながら、画像を検索をするのもありです。

いつも画像検索するのは面倒だな…

もし画像検索をするのが面倒であれば、画像とセットで単語を覚えられる「英単語アプリ」を使うのがオススメです。

iKnow! を使う

個人的にオススメしたいいのはiKnow!という英単語アプリです。

このように、このアプリを使って学習をすれば、英単語は基本的に全て画像付きで覚えることができます。

Ankiを使う

ちなみに、英単語アプリで僕がいつもオススメしているAnkiを使う場合も、画像を入れるのは必須です。

僕もAnkiを使うときは、このように全てのカードに画像を挿入して覚えるようにしています。

このような単語の覚え方については、こちらの記事でも詳しく解説しているのでご参照ください。

【最強の英単語アプリ】Anki の使い方のコツとカードの作り方 (裏表・穴埋めカード)

 
POINT

英単語はアプリを使って画像で覚える。

②英語のフレーズを文脈で覚える

英語をイメージで覚えるために、海外ドラマなどの「文脈」で英語のフレーズを学ぶことも効果的です。

文脈で覚えるとは?

例えば、こちらの動画をご覧ください。

映画『The Intern (マイ・インターン)』より引用

いかがでしたでしょうか?

これはとても厳しい上司の元で働くことになった男性 (ロバート・デ・ニーロ) を、同僚が励ますシーンです。

Hang in there. (頑張れ)

このように文脈の中で “Hang in there.” と聞いたら、日本語で「がんばれ」なんて意味を覚えなくも、友達を励ますシーンで自然にこの言葉が使えるはずです。

もちろん、映画やドラマでなくても大丈夫です。語彙制限本などストーリーのあるものを活用し、日本語を介さずに英語表現をインプットしていきましょう。

 
POINT

英語フレーズは Netflix などを活用し文脈で覚える

ちなみに、これはマイインターンという映画なのですが、個人的にとても映画のひとつです。英語も聞き取りやすくて、Netflixでも見られるので、英語学習にオススメです!

Netflix で日英字幕を同時に表示する方法については、こちらの記事をご参照ください。

【Netflixで字幕を同時表示】Language Reactor (旧 Language Learning with Netflix) の使い方

③文法のストラクチャーを身につける

最後に、英語を英語のまま考える人は、英語を「ストラクチャー」で考えています

“not + as + 形容詞”

例えば、このような構文があります。

「〜ほど〜でない」という意味です。

この文法、日本語訳がそもそもややこしいんだよ…

ただ、こういう風に日本語を介してしまうと、英語脳が作れなくなってしまうので、例文で「ストラクチャー」を理解しましょう。

He is not tall.

(彼は背が高くない)

まずはここがスタート地点です。この英文をまずしっかり理解しましょう。

ここに “as” をつけると、比較のニュアンスが加わります。

He is not as tall.

(彼はそんなに背が高くない)

この “not + as + 形容詞” という型をしっかり覚えておいてください。

これを応用すると、このような英文ができます。

He is not as bad.

(彼はそんなに悪いやつじゃない)

He is not as cool.

(彼はそんなにクールじゃない)

いかがでしょうか?

形容詞を入れ替えるだけで、あらゆることが表現できるようになりますよね。

形容詞を変えるだけなら簡単にできそう

 
POINT

まずは基本ストラクチャーを抑えて、単語やフレーズを入れ替えて英作文する。

ここから少し応用編です。

今度は主語を this pen にしてみましょう。

This pen is not as good.

(このペンはそんなに良くない)

ここまでは大丈夫でしょうか?

先ほどと同じストラクチャーであることに注目してください。

次は、これに比較対象をつけてみましょう。

今までの文に“as + 名詞” をつけるだけです。

This pen is not as good as yours.

(このペンはあなたのものほど良くない)

そして、もっと慣れてきたら、こんなアレンジも加えられます。

This pen is not as good as I thought.

(このペンは思っていたほど良くない)

「as+名詞」だったはずでは?

このように as I thought や as I expected はいずれも「思ったより〜」という頻繁に使われる表現ですので、そのまま覚えてしまいましょう!

 
POINT

ストラクチャーで考えれば日本語訳は不要

いかがでしたでしょうか?これらの英文を作るプロセスに日本語はほとんど介在しなかったはずです。

英語ができる人は、こういう思考方法で「英語を英語のまま」理解しています。

どうやったら英語のストラクチャーを学べるの?

このようにストラクチャーを理解して、英語を英語のまま考えられるようになるには、Grammar in Use などの大量の例文があるテキストがおすすめです。

Grammar in Use については、こちらの記事でも詳しく解説しているのでチェックしてみてください。

【2022年版】Grammar in Use の使い方を徹底解説(効果的な勉強方法・種類と選び方)

またGrammar in Useの講座では、英語を英語のまま理解するために必要な文法を、短期集中で学ぶ環境を作っています。講座に興味のある方はぜひ下記のリンクからチェックしてください。

英文法講座 & コーチング【概要】

まとめ

ということで今回は、英語脳の作り方についてお話をしてきました。

具体的なトレーニング方法は次の3つです。

①英単語・フレーズを画像で覚える

②英単語・フレーズを文脈で覚える

③英語のストラクチャーを覚える

これらのやり方は、いずれも日本語を介在させないで英語を理解するために必ず実践してほしい勉強法です。

具体的にはiKnow!を使って英単語を覚えたり、Netflixなどで文脈のある英語を大量にインプットすることから始めてみてください。

また英語のストラクチャーについては、Grammar in Use などを使って、英文法を大量の英文を通して学ぶことがオススメです。

おまけ:汎用性の高いチャンクを仕入れる

最後に「ストラクチャーで考える」の発展編として、汎用性の高い「チャンク」、つまりどこでも使える英語のかたまりをストックする方法についてお話しします。

汎用性の高いチャンクとは具体的には、これらのようなフレーズのことです。

One of the advantages that pop into my head is that…

It is not always the case that…

こんな長いの覚えられないよ…

これらの表現も先ほどのストラクチャーの話の延長線上です。

完全に自動化させておけば、これらのフレーズを話すとき日本語で考える余地はありません。

例えば留学のメリット・デメリットの話をしているとしたら、こんなことが言えます。

One of the advantages that pop into my head is that you can learn English more effectively. But it is not always the case that you can get a good job.

見ていただくと分かる通り、ほとんどは定型文だけで英語を話しています。それ以外の部分も難しいことは話していないので、ほぼ100%英語で考えている状態になるわけです。

メッセージ

英語を英語のまま考えられるようになると、英語を読んだり聞いたりするときの処理スピードが上がるのはもちろんのこと、英語を話すときもスッと言いたいことが出てくるようになります。

今日ご紹介した3つの学習法を実践することで、誰でも確実に英語脳を作ることができますので、ぜひ今日できることから実践していってください!


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