・英語力をアップしたい!
・英語を英語のまま理解したい…
これらの悩みは、英語の仕組みがわかれば解決できます!
こんにちは。上田哲也 (@English09040) です。
日本人の多くが英語に苦手意識がある理由にはいろいろありますが、そのひとつは「言語の構造のちがい」です。
この本質的な違いを理解しないまま英語学習をしていても、英語を英語のまま考えることはできず、どれだけ勉強しても英語力は頭打ちします。
ですが、この言語の性質を理解することで、英語の読む・聞く・書く・話すの全ての力を、確実に一段階アップすることができます。
英語を一回読んだだけで理解できない
リスニングをしていてもすぐ置いてかれてしまう
もっとスラスラ英語で話したい!
もしみなさんが、こんな風に思っているとしたら、ぜひこの記事を最後までお読みください!きっと英語を英語のまま考え、英語力をアップさせるきっかけが見つかるはずです。
目次
英語はまずシンプルに伝える、そして情報を足していく
英語という言語の性質を一言で表すなら、「まずはシンプルに伝え、そして情報を足していく」ということになります。
This is something…
英語ではこのように、まず漠然と「これが something なんだけど…」と言いきります。
え…something って何??
聞き手としては、次にどんな情報が来るのか気になりますよね。
そこでスピーカーは、次のように言葉を続けます。
This is something I’ve always wanted to buy!
(これずっと欲しかったやつなんだよね!)
この段階で “I’ve always wanted to buy” と聞いて初めて「ずっと欲しかったものだったんだな」とわかるのです。
英語はこのように、まずはシンプルに伝えて、そこから順々に情報を足していくという特徴があります。
英語は語順通りに理解する
日本人の英語学習者の方の多くは「日本語に訳す」ために、英語を後ろから理解しようとしがちです。
でも、英語のネイティブスピーカーは、後ろから英語を考えるなんてことはしません。英語は英語通りの語順で考えています。
もしあなたが、返り読みをして英語を理解しているとしたら、今すぐやめてください。
返り読みをしていると、英語を読むのにも時間がかかりますし、リスニングは聞き取れないし、英語を書いたり話したりするのも、膨大な時間がかかってしまいます。
これはまるで、足かせをつけたままマラソンを走っているようなものですので、そんな足かせはすぐに外してしまいましょう!
This is something I’ve always wanted to buy!
(これずっと欲しかったやつなんだよね!)
先ほどの例文をわざわざ、This is… (これは) と読んで something を飛ばして I’ve always wanted to buy から訳してから something に戻って…などとやっていては、実践で英語を使うことはかなり難しくなります。
英語は語順通りに理解する!
英語のコアを見抜けば英語がわかる
でも英語が長くなったら語順通りになんて理解できないよ…
もしそう思っているとしたら、それは英語のシンプルなコアが見えていないからです。
英語というのはシンプルなコアにさまざまな情報が追加されて長くなっていきます。
ですので、そのコアを見抜くためには、何がメインの部分で何がおまけの部分 (追加の情報) なのかを見抜くことが重要になってきます。ここではこの「追加の情報」のことを「修飾語句」という言葉を使って説明していきます。
英文を読んだり聞いたりするときは、これらの修飾語句と英文のコアを見抜くことで、その英文の意味をすっきり理解することができます。
そして、英語を書いたり話したりするときは、まずは全体のストラクチャーをイメージし、そこに修飾語句を付け加えていくことで、正確でわかりやすい英語を作ることができます。
修飾語句って何のこと?
ところで、修飾語句って具体的に何のこと?
修飾語句とは一言で言えば、英語の文を「修飾」する「言葉」のことです。(そのまんまですね…)
つまり、英語の「おまけの要素」だと思っていただければ大丈夫です。
そしてそれらはさらに「形容詞」と「副詞」に分けることができます。
形容詞 = 名詞を修飾する
副詞 = 名詞以外 (動詞・形容詞・副詞・文全体) を修飾する
要は、英語の文が長くなるのは、これら「形容詞」と「副詞」があるからということになります。
そして、英語はほとんどの場合、これらの修飾語句は英文のメインではないので、修飾語句を無視しても意味ははっきりと理解できますし、伝えることもできます。
修飾語句を見抜く方法は?
形容詞や副詞には1単語だけのものも多くあります。
ですが、それら1単語の言葉は大きなハードルにはならないので、この記事での説明は省略させていただきます。
ちなみに1単語の形容詞や副詞には次のような例があります。
形容詞: nice, beautiful, expensive, etc.
副詞: slowly, recently, fortunately, etc.
たしかに1単語だけだったら簡単そう
ということで、ここでは2単語以上の形容詞と副詞についてお話ししていきたいと思います。
単語のまとまりを「句」、SVが含まれるまとまりを「節」と呼びます。ぜひもっと詳しく勉強したい方は調べてみてください!
2単語以上の形容詞と副詞は、ざっくり次のように分類できます。
①不定詞 (to + 動詞)
②分詞 (動詞 + ing/ed)
③前置詞 (in, on, at など)
④関係詞 (that, which, who, whenever など)
実はとてもシンプルな英文法
え?4種類しかないの?
もしかしたら、学生時代にたくさんの文法用語を習ってたかもしれませんが、ここではあえてできる限りシンプルにしてお伝えしていきます。
・不定詞の名詞用法
・不定詞の形容詞用法
・不定詞の副詞用法
・動名詞
・分詞
・分詞構文
おそらく、みなさんはこのような用語で文法を学んできたと思います。
でも今はあまり細かいことは気にせず、こんな風に考えてみてください。
動詞に “to” や “ing/ed” をつけると、「名詞」「形容詞」「副詞」になる。
※ただし「動詞+ed」は名詞にならないのでご注意ください。
どうでしょうか?こうすることでこれまで大量にあるように感じた英文法がずっとすっきり感じられるようになったのではないでしょうか?
ここでは特に「修飾語句」をメインに扱うので「形容詞」と「副詞」の部分にフォーカスしますが、このように頭を整理しておくと、あらゆる英語がシンプルに感じられます!
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実際に英文を読んでみよう
ということで、ここから実際の英語を見ていきましょう!
形容詞
まずは形容詞に相当する言葉を見ていきます。
形容詞とは名詞を修飾する言葉でしたよね。これから読んでいく英文の下線部が、直前の名詞を修飾していることを意識しながら読んでいきましょう。
そして、下線部を省略しても、英文のコアの意味がしっかり成立していることを確認してください。
I have a lot of homework to do! [不定詞]
私はやるべき宿題がたくさんある。
Can you see a man walking over there? [分詞]
向こうを歩いている男性が見えますか?
The picture on the wall is very expensive. [前置詞]
壁にかかっている絵はとても値段が高い。
This is a restaurant where I have dinner on special occasions. [関係詞]
このレストランで私は特別な日のディナーをします。
I met a woman who speaks English very fluently. [関係詞]
私は英語をとても流暢に話す女性と会った。
副詞
次に副詞を見ていきます。こちらも、下線部を省略しても、しっかり英文が成立することを意識してみてください。
Many people use messaging apps to communicate with their friends. [不定詞]
多くの人はメッセージアプリを使って友達と連絡をとる。
She is in the kitchen making coffee. [分詞]
彼女はキッチンでコーヒーを作っている。
I met my friend at a cafe in my neighborhood. [前置詞]
私は近所のカフェで友人と会った。
You can come whenever you want. [関係詞]
いつでもあなたが来たい時にいらしてください。
コアの部分の英語は5文型で理解する
修飾語句の見抜き方はわかったけど、英語を理解するのはやっぱり難しいな…
ここまで記事を読み進めていただいた方は、きっと英語のコアになる部分と、おまけの「修飾語句」がはっきりと見抜けるようになったかと思います。
もしこの英文のコアの部分をよりクリアに理解できるようになりたい!という方は、ぜひこちらの「5文型」を解説した記事も併せて読んでみてください。
【永久保存版】英文法の5文型をわかりやすく基礎から徹底解説
おまけ (実際の英文を読んでみる)
ここまでの総復習として、実際のニュース記事の英文を読んでみましょう。
ここでは VOA Learning English の記事を引用しています。
練習問題①
まず一つ目はこちらの文章です。
Japanese billionaire Yusaku Maezawa arrived for a 12-day stay at the International Space Station, or ISS, on Wednesday.
こちらは下線部がそれぞれ前置詞から始まるかたまりです。
・for a 12-day stay (前置詞)
・at the International Space Station, or ISS (前置詞)
・on Wednesday (前置詞)
一見とても長い文に見えますが、これらをとってしまえば、”Japanese billionaire Yusaku Maezawa arrived” だけが残るわけです。
練習問題②
次にこちらの英文にもチャレンジしてみましょう!
A company that organized the flight said Maezawa listed 100 things to do in space after asking the public for ideas. (関係詞, 不定詞, 前置詞句)
・that organized the flight (関係詞)
・to do in space (不定詞)
・after asking the public for ideas (前置詞)
こちらもとても長い文ではありますが、A company said Maezawa listed 100 things. とここまでシンプルにすることができます。
まとめ
さて、ここまで『知るだけで英語力が劇的にアップする「英語の仕組み」 』というテーマでお話をしてきました。
英語は、まずはシンプルに言い切り、そこから一つずつ情報を加えていく性質の言語です。
このルールを知るだけで、英語を読んだり聞いたりするのが圧倒的に速くなり、書いたり話したりするときも正確で伝わりやすい英語を作ることができます。
ぜひこのルールを感覚に落とし込んで、さらに英語力をアップさせてください!
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