単語を覚えるには、単語帳を高速で回せばいいんですよね?
実は単語帳を回すのは非効率なんです…!
こんにちは。上田哲也 (@English09040) です。
実は今回「単語帳は回すな」という、かなり勇気のいるタイトルでお話ししていきます。
というのも、多くのYouTubeのインフルエンサーの方たちが「単語帳を高速で回す」方法をおすすめしているからです。
・単語を眺めるように
・1日5時間かけて
・7日で単語帳を1周する
・とにかく出会う回数を増やす
こういう単語の覚え方、皆さんも聞いたことありませんか?
そんなペースで単語回せないよ
そもそも1日5時間も時間とれない
きっと皆さんも、こんな風に思ったはずです。
その気持ちすごくよくわかります。そもそも単語だけにそんな時間かけられないですし、何よりメンタルが持ちません。
最初はほとんど覚えられません
単語は出会っていくうちに覚えます
僕自身YouTubeが好きで、いろんな方の動画を見させていただくのですが、よくこういうアドバイスを耳にします。
でも復習した時にほとんど忘れていたら虚無感しかないですよね…
なぜ英単語帳を回してはいけないのか?
英単語を最速最短で覚える具体的な方法とは?
この記事では、単語の最も効率的な覚え方について、具体的な方法も交えながらわかりやすくお話ししていきます。
目次
単語帳を回してはいけない理由
単語帳を何周も回すのをオススメしない理由はずばり「めちゃくちゃしんどいから」です。
単語を忘れることを前提に何度も単語帳を回すのは、時間もかかりますし、かなりのストレスです。
今もし僕が単語帳を高速で回して1000単語暗記してくださいって言われたら、一瞬で挫折する自信があります
もしかしたら、皆さんもこんな言葉を聞いたことがあるかもしれません。
いやいやラクして英語は習得できないよ
英語を苦労して習得してきた人の中には、英語学習は辛いものだと言う人がいますが、ラクできるところはラクしましょう。
ラクな方法をあえて選ばないのは、東京大阪間をわざわざ徒歩で移動するようなものです。速く移動したいなら、さっさと新幹線のってしまった方がいいですよね。
従来の単語学習は時間とストレスがかかりすぎる
「忘れてから思い出す」は絶対ダメ
英単語は忘れるもの、だから割り切ってどんどん忘れましょう
そんな風に言われたら「単語は一発で覚えたい!」って思いませんか?
いちいち忘れてから復習をしていたら効率が悪すぎます
そんなことやっていたら、単語帳と向き合うのが嫌いになってしまいますし、そうなったらもっと効率悪くなって、最終的に単語学習を諦めてしまいかねません。そうなったら元もこもありませんよね。
単語を忘れないうちに復習する、つまり覚えている状態を維持するのが英単語学習の鉄則です。つまり、そもそも英単語学習において、その単語を忘れてしまうのはNGなのです。
単語学習で最も大切なのは覚えている状態を維持すること
ためしに、こちらの単語を見てみてください。
reticent
この単語は「無口な」「寡黙な」という意味の形容詞です。
早速ですが、一度テストさせてください。
reticent
どうでしょうか?まだ覚えてますよね。
いやいや忘れるわけないじゃん
そう思われるかもしれません。でも大事なのはここです。
単語学習ではこの「忘れないうちに思い出す」というのが大事なんです。つまり覚えている状態をキープするということです。
忘れてからまた「覚え直す」のでは、ほぼゼロから再スタートすることになり、かなりのタイムロスになります。
こちらの忘却曲線見てみてください。
細かい説明は割愛しますが、記憶に定着させるポイントは「忘れかけの部分で思い出すこと」です。忘れ切ってしまってからではありません。
それを繰り返すことで、緩やかに長期的な記憶として定着していきます。
復習を繰り返しながら記憶できるスパンを長くする
ちなみに、先ほどの単語をちょっと覚える自信が無いなという方、例文と画像を出すのでもう一度トライしてみてください。
まず例文がこちらです。
She is reticent.
(彼女は口数が少ない)
これは She is quiet. と言い換えてもいいですね。この文脈で reticent と quiet はほぼ同じ意味です。
この単語、記事の最後にちゃんと覚えているかテストしますので、ぜひ最後までお付き合いください!
英単語を最速で覚えるAnki活用術
単語帳はダメだって言うけど、結局どうすればいいの?
インフルエンサーの人たちが言うんだから、結局単語帳回すのが一番なんでしょ?
ここまできてきっと皆さんは、こんな風に思われているかもしれません。
たしかに、少し前までは「単語帳を高速でひたすら回す」というやり方が最強でした。
僕も10年前は同じやり方で覚えていました
でもそれは「忘れる前に復習をする」という英単語学習の大原則を、マニュアルの手作業で管理することしかできなかったからです。
でも今はそうではありません。
結論からお話しすると、Ankiという英単語はアプリを使って覚えるのが最速最短です。
簡単に言うと、英単語の復習の最適なタイミングを、アプリで管理するということです。
そうすることで、忘れる前に復習することができ、復習の回数を最低限に大量の単語を暗記することができます。
今の時代はアプリを活用するのが最も効率が良い
もしかしたら「アプリ使うの面倒くさい」「機械音痴だからムリだ…」と思われているかもしれませんが、大丈夫です。誰にでもできるように、誰よりもわかりやすく解説していきます。
アプリをそんなに勧めるけど、実際単語帳と比べてどれくらい良いの?
ここでは、試しに英検1級の単語帳『英検1級 でる順パス単』をアプリに入れて覚えた場合をシミュレーションしてみましょう。
この単語帳には、単語と熟語があわせて「2400語」収録されています。
仮に1日30語ずつAnkiに入力して、復習をこなしていくとしましょう。そうすると英単語の入力に80日間かかる計算になります。ここでは180日(約半年間) の学習期間を想定します。
入力にかかる1語あたりの時間を20秒、1回復習のに要する時間を例文を読み上げるのにかかる10秒とします。
・収録語数:2400語
・1日の新規学習単語:30語
・入力にかかる期間:80日間
・学習期間:180日
・入力にかかる時間:20秒/語
・復習にかかる時間:10秒/語
個人の記憶の定着率にもよりますが、ざっくりとこのようにシミュレーションができます。
縦軸が復習回数、横軸が日数を表しています。
・作業時間:20秒 x 2400語 = 48,000秒 → 13時間
・復習回数:25,000回
・復習時間:250,000秒 → 69時間
・合計82時間
実際にはカードを編集したり、例文を加えたり作業があるので、ざっくり半年で100時間も見積もっておいたら十分です。(これについては別の記事で詳しくお話しします)
そんなさらっと100時間って…絶対無理だよ
もしかしたら、100時間というと長く聞こえるこもしれませんが、1日にしたらたったの30分です。
テレビ見る時間少し我慢して単語覚えたら、半年間で英検1級の必須単語全部覚えられるってものすごいことです。
およそ平均1日30分の学習時間で英検1級に必要な2400単語はマスターできる
具体的にどうやればいいのかイメージが湧かない
そんな風に思われている方は、ぜひ僕のTwitterをフォローしてください!
2022年1月から3月にかけて僕のTwitterでは、 #パス単チャレンジ という企画でフォロワーみなさんと一緒に『英検1級 でる順パス単』に毎日30単語ずつ取り組みながら、日々の進捗をシェアしています。
その結果については、チャレンジが終わる3月末以降にYouTube動画でご報告する予定ですので、ぜひYouTubeの方もチャンネル登録をしてお待ちいただけると嬉しいです。
YouTubeチャンネルの登録はこちら↓↓↓
https://www.youtube.com/channel/UCGSBgxuUTcnqOsgPHzq8QrQ
1~3月で『英検1級でる順パス単』やりたいのですが、一緒に勉強してくれる方はいますか…??
— 上田 哲也|【コーチング 無料相談】 公式LINEにて受付中! (@English09040) January 3, 2022
全部で2400語なので、僕は1ヶ月で800単語 (1日で20~30単語) ずつやりますが、ペースはお好みで調整可能です!
Ankiというツールを使うので、普通に単語帳を学習するよりずっと短い時間で覚えられます。 pic.twitter.com/yKhv2FxoIO
私はもっと速く覚えたいので毎日100単語やります!
ちなみに、この話をすると必ずこのように意気込んでくださる方がいらっしゃいますが、それはあまりお勧めしません。
なぜなら、1日の新規単語(新しく覚える単語)が増えれば増えるほど、毎日の復習単語もどんどん増えていくからです。
復習にかける時間や、記憶の維持率によっても若干変わるので一概には言えませんが、ざっくりシミュレーションするとピーク時の復習単語数とその時間 (復習時間のみ・入力作業は除く) はこのようになります。
1日10単語ずつ→約100単語復習/日 = 約15分
1日30単語ずつ→約300単語復習/日 = 約50分
1日50単語ずつ→約500単語復習/日 = 約80分
1日100単語ずつ→約1000単語復習/日 = 約170分
ですので、個人的には多くても1日1時間で1日30単語ずつ、1年間で10,000単語くらいがマックスかなと思います。
またそんなに無理せずとも、1日15分で10単語ずつ、1年間で3000単語も覚えるだけでも、ものすごいことです。
自分の学習時間にあったペースで学習する
僕のコーチングの受講生の方も、初めてAnkiを使うとついたくさんの単語を一気に覚えようとしてしまう方が多いのですが、最初に張り切りすぎてしまうと、必ず1~2週間後に学習量を調整することになります。
とはいえ、もし一時的にに詰め込みすぎてしまっても後から調整できるので、だんだんと自分に合った学習量を見つけていけば大丈夫です。
ちなみに、僕が開講するコーチングではAnkiによる語彙力・表現力アップを取り入れながら、総合的な英語学習をサポートしております。無料カウンセリングを受け付けておりますので、下記のバナーから詳細をご確認ください!
英文法講座 & コーチング【概要】
おまけ:最後に単語テスト
さて、皆さん最後の単語テストです。
She is reticent.
こちらの単語の意味、まだ覚えていますか?
もしこの単語を見て “quiet” という意味だなと思えた方素晴らしいです。
またこちらの画像が思い浮かんだ人も完璧です。
いかがでしたでしょうか?
今回みなさんにも体感していただいたように、適切なタイミングで復習さえすれば、単語は思っているよりも簡単に覚えることができます。
ちなみに、今回取り上げたのはかなり難易度の高い単語でしたが「覚えるのが辛い」とはあまり感じなかったのではと思います。
まとめ
ということで今回は、Ankiを使った効率的な単語の覚え方についてお話ししてきました。
これまでの単語帳での学習は、どうしても効率的な復習のタイミングの管理はかなり難しく、時間もかかりストレスがかかるものでした。しかし、今はAnkiを使うことで誰でも簡単にベストなタイミングで復習をすることができます。
Ankiという英単語アプリを活用することにより、1日10単語、1年で3000単語くらいの語彙力アップは誰でも無理なくスキマ時間で達成可能です。
もし皆さんが単語の暗記を辛いと感じているとしたら、それはただ単純に「忘れてから復習しているから」です。
これをきっかけに、単語学習が皆さんにとって楽しいものに変わってくれたら、それ以上に嬉しいことはありません。
基本的なAnkiのダウンロード方法や初期設定について、ステップごとの詳細なマニュアル動画が見たいという方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
【最強の英単語アプリ】Anki の使い方のコツとカードの作り方 (裏表・穴埋めカード)
僕も今でも毎日Ankiに取り組んでいますが、日々表現力がついていくのが楽しくて継続できています。
もう既にAnkiに取り組んでいる方も、これからAnkiを初めてみる方も、継続的にコツコツと英語の表現力をアップしていきましょう!