「テスト対策をしているのに、スコアが頭打ちしている」
「TOEICのスコアは取れたけど、英語が話せない」
英検、TOEIC、IELTSなど試験の種類こそ違えど、多くの人は同じような悩みを抱えています。
僕自身、これまでいろいろな英語の試験(英検1級、TOEIC990点、国連英検特A級、IELTS8.0)を受験してきましたが、その経験を踏まえてこれらの悩みを解決するための「マインドセット」についてお話ししていきます。
もしかしたら「そんな抽象的な話をされても…」と思われるかもしれませんが、試験対策に限らず英語力が頭打ちする人のほとんどは、英語に対する考え方そのものがネックになっているものです。
目次
僕自身の試験に対するスタンス
正直言うと、僕はもともとテスト対策をするタイプではありませんでした。
英語を勉強し始めた頃は定期的にTOEICを受験していましたが、準備と言えば直前に模試を1セット軽く解いて「どんな問題形式だったかな」と思い出す程度。
英語の勉強を始めて2年ほどでTOEIC965点を取得しましたが、その時点でTOEIC公式問題集は1冊しか持っていませんでした。(さすがにもう公式問題集はやり込むべきだったとも思いますが…)
もちろん、英語力を上げる必要がなく、急ぎでスコアだけほしいのであれば、がっつり問題集を解くのもありです。相応の英語力があるのであれば、対策だけでもある程度のスコアは期待できます。
ただ、試験対策だけで限界を感じているということであれば、アプローチを変えていかなければいけません。
テスト対策には限界がある
英語の試験とは、いわば身体測定のようなものです。
身体測定の前日に食事をせずに一時的に体重を減らすこともできますし、日頃からヘルシーな食事を意識して減量して、身体測定にもいつも通りのコンディションで臨むこともできます。
結局は目的次第ですので、どちらが正解というわけではありません。
ただ大事なことは、日頃からしっかり健康的な生活をしていないと、どれだけ前日に食事を抜いても体重を落とすのには限界があります。また、本当に達成したいことが健康的な身体であるとしたら、前日に食事を抜いて体重を落とすのは間違ったアプローチです。
英語も同じことです。どれだけ対策をしても、実力以上のスコアは取れませんし、対策して取ったスコアに実際の英語力が見合わないのも当たり前です。
・どれだけ速く読もうとしても、ゆっくり読んでもわからないものは速く読んでもわかりません
たしかに、問題の特徴を把握するだけでも、スコアはある程度上げることはできます。ただし、それは実力以上のスコアをとる魔法ではなく、実力を100%発揮するための工夫です。
対策をするのも大事ですが、根本的な底上げも忘れないようしましょう。
問題を解くことは仕分けること
問題を解くことは「勉強」ではありません。問題を解くことは、知っていることを知らないことを仕分ける作業です。
問題が解けなかったのには必ず理由があります。
知らない単語があったから、取れない構文があったから、あるいは単語の発音がわからなかった、などなど。
理由はさまざまですが、何かしらの理由があって点を落としているはずです。
それこそが勉強するべきポイントであり、問題を解く作業というのは、それを見極めるための下準備です。その間違えた問題から学ばなければ、また次も同じ問題で失点をすることになります。
ですので、問題だけ解いて復習をしないというのは(厳しい言い方をすれば)勉強をしていないのと変わりありません。
解説を読むのは理解のチェックのため
ちなみに、問題集の解説はじっくり読まなくても大丈夫です。
まず第一に、英語がわからないうちに日本語で書かれた解説を読んでも、おそらくその解説は理解できないはずです。一般的に試験対策用のテキストの解説は、文法事項について端的に書かれたものや、英文の日本語訳しか載っていないことがよくあります。
また第二に、日本語の解説をずっと読んでいても英語はできるようにはなりません。日本語で解説を読むのは理解のチェックのためには有効ですが、英語を習得するためには、英語にふれている時間を最大化することを意識するようにしましょう。
まとめ
ということで、今回は試験対策をするためのマインドセットについてお話をしました。
このような心構えがあるかどうかで、日々の学習のスタンスががらっと変わるはずです。
ぜひ日々の学習の中で、テクニックではなく英語力を鍛えられているか、仕分けではなく勉強ができているか、日本語ではなく英語を読むことができているか、しっかり意識するようにしてみてください。
この記事の後編では、具体的にどのように試験問題を活用して対策をしていくのが有効なのかというお話しをしていきます。