【実践的な英語力をつける】英文法を学ぶべき理由・効果的な学び方

公開日:2021.06.18
英語学習ロードマップ

「英文法の勉強の仕方がわからない」あるいは「文法を学んだのに自然な英語が話せない」そんな風に悩んでいませんか?

英文法は間違いなく英語を学ぶ上では大切な要素です。

僕自身いろんな文法書を読んできて、それらは今の僕の英語力(TOEIC満点や英検1級etc)を支える土台となっています。

ただ、英文法を学ぶ講座も5年以上に渡って開講してきて感じるのは「英文法はがむしゃらに勉強すれば訳ではない」ということです。

今回はそんな僕が改めて「文法を学ぶ意味って何だろうか」「どうやって勉強するのがベストなのか」ということについてお話ししたいと思います。

そもそも文法とは何か

まず文法とは「ネイティブたちがよく使うパターンを集めたもの」です。

ただし「英語がもとにあって、文法はそのパターンをまとめたものである」ということに注意する必要があります。

言い換えれば「英語が先にあり、文法が後にある」ということです。「文法が先にあり、ネイティブたちがそのルール通りに英語を話している」というわけではありません。

(あたりまえのことのようですが、これを理解することはとても大事です。)

ですので、文法で全ての英語を説明することはできません。実際に使われている英語には、文法書だけではカバーできない、数えきれないほどの例外があるからです。

また、文法のルール通りに英語を作ったとしても、自然な英語はできあがりません。英語から文法を抽出することはできても、文法から元の英語を再現することはできないのです。

文法を学ぶ意味

ここまでのことを前提とした上で、英文法を学ぶ意味について考えていきたいと思います。

英文法を学ぶ意味は大きく2つあります。

英語を正しくインプットするため

ひとつ目は「英語を正しくインプットするため」です。

英文法を知らなければ、英語を正しく理解することはできません。

たまたま正しく理解できることはあるかもしれませんが、英文法を知らないで英語を理解するのは、目の前に適当に並べられた単語の意味を推測するのと同じことです。(英文法を学ばないまま、知らず知らずのうちに適当に意味を想像してしまう人は本当にたくさんいます…!)

でもしっかり英文法を学んでいれば、一つひとつの単語の役割をはっきりわかった上で、英語を理解できるようになります。

※またこちらの記事でもお話ししているように、「理解できる」インプットは質の高いインプットの絶対条件です。

英語を正しくアウトプットするため

英文法を学ぶもう一つの意味は「英語を正しくアウトプットするため」です。

英文法を学んでいれば、根拠を持って、正しいアウトプットをすることができます。また英語を話したり書いたりしているときも、自分の英語を修正をすることができます。

そして、そのようなアウトプットを繰り返すことで、正しい英文の型を身につけることができます。

どうやって文法を学ぶべきか

英文法の理想的な学び方は、①たくさんの例文を通してパターンを学び、②それと並行してリアルな英語にふれ続けることです。

たくさんの例文にふれる

まず、たくさんの例文にふれることで、英文法のパターンを見つけ出すことができます。これが理解の最初のとっかかりとなります。

逆に僕がおすすめしないやり方は、ひとつの例文ばかりをずっと分析する方法です。

英文法は「よく使われる英語のパターン」ですので、ひとつだけの例文をピックアップして、それをただひたすら分析してもそのパターンを認識することはできません。実際にその英文法がどのように使われているのかは、数多くの例文の中で見ていく必要があります。

リアルな英語にふれる

たくさんの例文を通してパターンを理解したら、そこから先はリアルな英語に触れ続けることで、実際にそれらの英文法がどう使われているかを感覚にまで落とし込んでいきます。

最初のうちは英文を意識的に理解する必要がありますが、何度も同じパターンにふれ続けることで、何も意識しなくても英語を英語のまま理解できるようになるはずです。

逆に英文法を勉強するだけで、リアルな英語にふれる機会がないと机上の空論で終わってしまいます。

どうしても短い時間で勉強しなければいけない場合は「英文法⇨インプット」という流れでも大丈夫ですが、英文法の学習とリアルなコンテンツのインプットは同時並行で進めていくことが理想的です。

文法は学ばなくてもいい?

最後に英文法は必要ないのではないか?という考え方についても少しふれておきたいと思います。

たしかに、英文法を意識的に学ばずに、何となく英語のパターンを身につけてることもできなくはありません。(僕自身も細かい英文法 [ex:複合関係詞など] を感覚で使っていた時期もありました。)

ただし、その場合は意識的に英文法を勉強している場合と比べて、文法を理解するスピードは格段に落ちます。(例えば三単現のSのようなルールは、自然に気づくのを待つよりも、さっと教えてもらった方がずっと早いです)

また、英文法を学ばないと英語を読んだり聞いたりしてもわからないものがほとんどなので、効果的なインプットができなくなります。そして、アウトプットの精度も当然ながら落ちてしまいます。

ですので、個人的には英文法の基礎は網羅的に学習をする方が効率的だと思っています。ただ、とても細かい英文法などは、出会う頻度も少なく、インプットやアウトプットの質にもあまり影響しないので、無理して学ばなくても良いかと思います。

まとめ

ということで、今回は「英文法」というテーマでお話をさせていただきました。

今回の内容を総括すると…

・英文法はインプットとアウトプットの質を上げるために必須
・英文法は「たくさんの例文」と「リアルな英語のインプット」の同時並行で学ぶ
・英文法の基礎は網羅的に学んだ方がいい

ということになります。

ぜひこれらのポイントを抑えて、英文法を効果的に学んでいきましょう!


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