こんにちは。上田哲也 (@English09040) です。
英単語ってどれだけ勉強しても、すぐ忘れてしまって苦しいなって感じてしまいますよね。
僕自身も昔は、毎日単語帳ばかりやっているのに、いつまでも英語力が伸びない時期がありました。
でも、これからお話しする勉強方法を取り入れてからは、どんな単語でも無理なく覚えられるようになり、今では毎日10~30個くらいの英単語やフレーズを継続的に記憶して、毎年数千個のペースで英語表現を増やせるようになりました。
▶︎ 英単語がなかなか覚えられない
▶︎ 英単語のもっと効率の良い勉強方法が知りたい
この記事ではそんな英単語の勉強法についてのお悩みに答えします!
目次
①英単語はコアイメージで覚える
単語を覚えるための鉄則の一つ目は、コアイメージを掴むことです。
・英単語の意味は全部覚えなきゃいけないの?
・英単語の意味がたくさんありすぎて覚えられない!
みなさんは、こんな風に思ったことはありませんか?
結論から言えば、英単語の意味は基本的に一つしかありません。
ですので、そのコアにあるイメージさえ掴んでしまえば、そもそも「全て覚えなければいけない」や「たくさんあって覚えられない」という悩みは本来なくて良いものなのです。
英単語には必ずコアのイメージがあります。
もし辞書や単語帳に複数の日本語訳が載っていたとしても、それはコアイメージを描写するために複数の日本語訳が与えられているからです。
ですので、そのイメージを掴むことで、単語のあらゆる日本語訳を一気に覚える(覚える必要がなくなる)ことができるのです。
コアイメージを掴めば多義語もすぐに覚えられる
「また、日本語訳だけを頼りに英語を組み立てると不自然になってしまったり、相手に伝わらない英語になってしまうことがあるのも、このことが原因です。
ですので、英単語」と「日本語訳」を対にして覚えるというやり方は、基本的にやらないようにしましょう。
もう学校のテストのために勉強している訳ではないので、英語の意味がわかれば日本語訳がわからなくても大丈夫です。
しかし、英単語と日本語が完全に一致するパターンもあります。
例:犬 (dogs) ネコ (cats)
例:白血病 (leukemia) 糖尿病 (diabetes)
例:国際連合 (the United Nations)
これらのように、特定の名前を表す名詞などであれば、英単語と日本語をそのまま対にして覚えてしまっても大丈夫です。
英単語を覚えるときはコアイメージを掴む。ただし一部の名詞などは日本語訳を覚えても大丈夫。
ここからは、英単語のコアイメージの掴み方を一つひとつ解説していきます。
日本語訳の共通項を探す
辞書に載っている複数の日本語訳からコアイメージを想像するやり方です。
例えば英辞郎で “give” の訳を引いてみると、このような訳が出てくるはずです。
【他動】
〔人に物を〕手渡{てわた}す、預ける
〔人に物を〕与{あた}える、贈{おく}る
〔人に物を〕売る、売り渡{わた}す
〔人に代金{だいきん}を〕支払{しはら}う◆【同】pay
〔人に薬を〕施{ほどこ}す、与{あた}える◆【同】administer
〔~に身体的動作{しんたい てき どうさ}を〕加える、する
〔人に罰などを〕科する
〔人に権利{けんり}などを公式{こうしき}に〕授ける、付与{ふよ}する
〔人に称賛{しょうさん}などを〕送る、与{あた}える
・Give credit where credit is due. : 認めるべきときには認めよ。◆人の功績について。
〔人に信頼{しんらい}などを〕寄せる
〔非難{ひなん}などを~に〕帰する
〔意見{いけん}や情報{じょうほう}などを〕伝える、知らせる
・Give me an “A.” : Aの音を出して。◆楽器の音を合わせるとき。
〔人に印象{いんしょう}や考えなどを〕思い浮{う}かばせる、考え付かせる
〔時間{じかん}や努力{どりょく}などを〕注ぐ、ささげる
〔人や生命{せいめい}などを〕ささげる、犠牲{ぎせい}にする
〔誓{ちか}いなどを〕立てる
〔人のために催{もよお}しなどを〕実施{じっし}する、開く
〔公演{こうえん}などを〕行う
〔人に~であると〕思わせる、信じさせる
〔~を〕生み出す、〔~が〕結果{けっか}としてできる
引用:英辞郎
「手渡す」や「与える」や「売り渡す」のような日本語訳がありますが、結局のところ「与える」というイメージに集約されます。
このように複数の日本語訳からその共通項を探すというのが、一つ目のやり方です。
英英辞典を使う
また英英辞典を使うことで、英単語のコアイメージを捉えることも可能です。
試しに Longman でも give という単語を調べてみましょう。
1. to let someone have something as a present, or to provide something for someone
(贈り物として渡すこと、誰かのために提供すること)
2. to put something in someone’s hand
(誰かに何かを手渡すこと)
このように日本語で意味を調べるときと違って、英英辞典では英単語のコアイメージを文章で説明してくれるため、英単語の持つ本来の意味やニュアンスを理解するのに役立ちます。
画像検索をする
次に画像検索をして英単語のコアイメージを掴む方法です。
Google 画像検索などを利用して検索欄に、覚えたい英単語を入力すると、その英単語に関連する画像がヒットします。
このやり方は常に適切な画像が探し出せるわけではありませんが、多くの場合において有効なので是非トライしてみてください。
例えば smile と grin の違いを画像検索で調べてみましょう。
これらの画像からも分かる通り、smile はいわゆる「笑顔」を指すのに対して、 grin はどちらかと言うと「歯を見せてニヤっと笑う」という意味の言葉です。
なかなか文字だけでは理解しにくいニュアンスも、画像検索をうまく活用することでクリアにわかるようになります。
②英単語はリアリティを持たせて覚える
英単語を覚えるときは、リアリティを持たせて覚えるのが鉄則です。
人間は無機質な記号よりも、リアリティの伴ったメッセージを記憶することを得意とします。
円周率20,000桁を覚えている人はほとんどいないのに対して、約50,000文字もあるシェイクスピアのハムレットの台詞を覚えている人はたくさんいると言います。
人間は無機質な記号の羅列よりも、意味を持ったメッセージを覚えることを得意とする生き物なのです。
そしてこれからご紹介する方法は、いずれもそれを実践するための具体的なテクニックです。
・情景を思い浮かべる
・感情を込める
・自分のこととリンクさせる
・実際に会話で使う
・ストーリーで覚える
・映画やドラマで覚える
情景をイメージし、感情を込める
英単語を覚える時には、その英単語が使われる情景を思い浮かべて、感情を込めて覚えましょう。
▶︎ 例文を音読するなら、役者になったつもりで読み上げてみてください。
▶︎ また主語を自分に置き換えたり、単語を少し変えて自分ごとのような例文にしてしまっても良いです。
▶︎ もし実際に会話で使う機会があればどんどん使いましょう。もし即興で新しい英単語を使うのが難しければ、「次この話題が出たらこの単語を使う」と決めておくのがお勧めです。
英単語にリアリティを持たせるためにあらゆる手段を尽くしましょう!
ストーリーの中で覚える
次に、ストーリーで覚える方法についてです。
映画やドラマなどで使われた単語は、映像やストーリーがあるため、かなりのリアリティを持って英単語を覚えることができます。
ちなみに、実際に会話で使うというのも「実生活」というストーリーの中で覚えるやり方です
また、このようにリアルな文脈の中で英単語を覚えるメリットの一つに、その単語の細かなニュアンスや、自然な単語の使い方を学ぶことができるというものがあります。
実際にその単語が、どのようなシーンで、どのような表情で、どのような間柄で使われるのかが分かります!
逆に、単語帳だけで覚えた単語だと、どうしてもフォーマルすぎて違和感があったり、そもそも日本語訳では意味が通じるけれど、英語だと全然伝わらないこともよくあります。
また、映画やドラマを使った単語学習をするのであれば、ぜひNetflixを使ってください。詳しいNetflixの英語学習での活用方法については、こちらの記事をご参照ください。
>>【Netflixで字幕を同時表示】Language Reactor (旧 Language Learning with Netflix) の使い方
③英単語は例文とコロケーションで覚える
英単語は例文やコロケーションと一緒に覚えましょう。
なぜなら単語は単体で使われることはほとんどなく、大抵の場合、英文の中で使われているからです。
ですので、どのような単語と一緒に使われるのかを一緒に勉強しないと、せっかく英単語を覚えてもどうやって使っていいかわからないということになってしまいます。
例えば Longman で “provide” の意味を検索すると、このような例文が出てきます。
The hotel provides a shoe-cleaning service for guests.
(このホテルでは宿泊客に靴磨きのサービスを提供している)
The project is designed to provide young people with work.
(このプロジェクトは若者に仕事与えるようデザインされている)
これらの例文から provide は次の二つの構造をとることがわかります。
1. provide もの for 人
2. provide 人 with もの
このように単語が使われるパターンを一緒に覚えていきましょう
もしお手持ちの単語帳に例文がついていない場合、例文がついた単語帳に切り替えることを強くお勧めをします。
例文が無い単語帳では、その単語の使い方がわからないだけでなく、その単語にリアリティが湧かないので記憶するのが難しいだけでなく、覚えたとしても使えない知識になってしまうためです。
例文無しでの英単語学習は絶対にやってはいけません
④英単語は発音と一緒に覚える
英単語学習において発音は必須です。
きっと皆さんは実際の会話で使える英語力を目指されていることと思います。
英単語は意味と使い方だけでなく、その発音を覚えて初めて、相手にメッセージを伝えられるようになります。
ですので、必ず発音記号を全て学んだ上で、一つ一つ発音記号を確認しながら英単語を学んでいきましょう。
具体的には下記のサイトなどを参照しながら、英単語を覚えながら発音記号をマスターしてしまいましょう。
>>『グランドセンチュリー英和辞典 第 4 版』「発音解説」
最初は難しいかもしれませんが、集中して学べばすぐにわかるようになります。
⑤英単語はアプリを使って覚える
英単語学習は復習のタイミングが最重要です。
適切に復習をすれば、ほとんど負荷をかけることなく簡単に英単語を記憶することができます。逆に、適切な復習ができなければ、いくら英単語を覚えても全て忘れてしまい、英単語学習はいつまで経っても終わりません。
それくらい、英単語学習の成否を分ける復習のタイミングですが、これを紙の単語帳を使いながらアナログで管理するのはほぼ不可能です。
僕も何度も紙の単語帳を使って挫折を繰り返してきました
ですので、英単語学習をするときは必ず、英単語学習は紙の単語帳ではなく、英単語アプリを使うようにしましょう。
復習のタイミングを管理してくれるSRSという機能を持ったアプリであれば、復習のタイミングをアプリが全て管理をしてくれます。
具体的には iKnow! と Anki の2つがお勧めです。
iKnow!: 既存の単語帳を使った学習ができる。一般の学習者向け。
Anki: 単語カードをカスタマイズが自由にできる。比較的上級者向け。
iKnow!では、初心者から英検1級くらいまでであれば十分な量の英単語を学習することができます。
また、英語学習に慣れてきたらAnki十分に使いこなせるはずですので是非トライしてみてください。
それぞれのアプリの詳しい使い方はこちらの記事をご参照ください。
>>【英単語アプリ】iKnow! の効果的な使い方を解説 (おすすめのコースも紹介!)
>>【最強の英単語アプリ】Anki の使い方のコツとカードの作り方 (裏表・穴埋めカード)
おまけ
ちなみに、紙の単語帳を使って「とにかく高速で回数をこなす方法」もありますが、個人的には最も効率の良いやり方だとは思っていません。
単語帳を最初から最後まで回していくことのデメリットは、記憶の定着の度合いに応じて、復習の頻度が調整しにくいことです。
また、深く定着した英単語も、1年〜3年に一回程度は忘れないように復習をする必要があります。単語帳を覚え切るまで全ての単語を高速で回すやり方では、一時的に全て覚えることはできますが、長期的な目線で年単位の復習をすることがやりにくくなります。
もちろんアナログの単語帳を使うのであればとても効率的なやり方ですが、今はアプリがあるのでその機能を活用するのが一番だと思っています。
さいごに
ここまで、英単語学習に関するさまざまなテクニックをご紹介してきました。
これらの方法を取り入れて学習をするだけで、毎日10~30個の英単語を覚えることもできるようになりますので、是非できるところから一つずつ取り入れてみてください。