こんにちは。上田哲也 (@English09040) です。
本日は「英文法の復習はしてはいけない」という、タイトルでお話しをしていきます。
あれだけ英文法の勉強を推しておいて、復習するなってどういうこと?
という風に思われたかもしれませんが、その根拠はしっかりとご説明していきます。
英語をスラスラ話せるよういなりたい
英語を速く読めるようになりたい
よく僕のところにはという声がたくさん届きます。
まずは英文法を完璧になるまでたくさん復習します!
そして、そういうやる気のある人ほど、こんな風に言ってくれるのですが…
そうやって英文法の勉強ばかりし続けてきたけれど
・結果的に英語は話せるようにもならない
・英語も全然速く読めるようにならない
・何なら英文法すら全然覚えられない
そんな風に感じている方も多いのではないでしょうか。
もし皆さんが一度でもそんな風に感じたことがあるとしたら、きっとこの記事が役に立つはずです。
これは僕自身の経験ですが、僕は Grammar in Use を使った英文法の学習は半年程度で卒業し、それから英文法で困ることはほとんどなくなりました。
そして、僕の英文法講座やコーチングの受講生の方達の中にも、既に英文法学習を卒業されていて、今は英文法の復習はほとんどしなくても、どんどん英語力を伸ばしていらっしゃいます。
ぜひ皆さんも、今日ご紹介する方法を実践して、これから英文法に困らず、英語を話したり理解できる英語力を身につけていきましょう!
目次
英文法は復習してはいけない
まず結論からお伝えすると、英文法を復習する必要はありません。
いやいや英文法を復習しないと覚えないでしょ
もしかしたら「復習するな」と聞いて、こんな風に思われたかもしれませんが、ここからその根拠を3つお話ししていきます。
もちろん、短期的にガッツリ英文法を学習する期間があっても良いのですが、あまりダラダラと英文法だけをやり続けるのは良く無いということです。
理由① 英文法は英語を使っていれば復習できる
英語を日常的に使っていれば、英文法は復習しなくても定着します。
車の運転に例えるなら、英文法をずっと復習するのは、いつまでも教習所のテキストを読んでいるようなものです。もちろん、最初はテキストを読むのも大事です。でも日常的に運転をしていたら、アクセルとブレーキかはもちろんの、よく見かける標識くらいは復習しなくても覚えているものです。
英語も同じです。英文法は一度勉強してしまえば、実践するプロセスでいくらでも復習できます。
例えば TED の “Grid” という有名なスピーチの出だしを引用して見てみましょう。
When I was 27 years old, I left a very demanding job in management consulting for a job that was even more demanding: teaching. I went to teach seventh graders math in the New York City public schools. And like any teacher, I made quizzes and tests. I gave out homework assignments. When the work came back, I calculated grades.
さて、この中にどれだけの文法項目があるでしょうか。
When I was 27 years old, [接続詞のwhen / 単純過去形] I left a very demanding job in management consulting for a job that was even more demanding: [前置詞 / 関係代名詞 / 比較級] teaching. [コロン] I went to teach seventh graders math in the New York City public schools. [To不定詞] And like any teacher, [前置詞 like] I made quizzes and tests. I gave out homework assignments. [句動詞] When the work came back, I calculated grades. [冠詞 / 複数形]
いかがでしょうか?さっと見ただけで、これだけの文法項目があるわけです。
そう考えると、日常的に英語を使っている人が「関係代名詞」や「比較級」の使い方を忘れてしまうことはありえませんよね。
英文法の知識は、日々英語にふれるプロセスで強化される
理由② 英文法ばかりやっているとインプットが不足する
また英文法の復習をしつづけることには、大きなデメリットもあります。
それは、英文法ばかりをやっていると、インプットをする時間がなくなってしまうことです。
英文法よりインプットが大事なの?
英語の習得のメインは、<span class=”marker”>膨大な理解可能なインプットによるもの</span>と言われています。
英文法はインプットの質を高めるためのものです
ですので、もし今みなさんが一般的な文法書で勉強しているとしたら要注意です。その場合、英語取得に必要なインプットができておらず、日本語ばかりを読んでしまっている可能性が非常に高いからです。
※一方で僕が普段オススメしている Grammar in Use のような、シンプルな英語で書かれた文法のテキストであれば、英文法の学習と「理解可能なインプット」が並行して実践できるので、その心配はありません。
英文法の基礎を学んだら、大量のインプットをする
理由③ 英語は英文法だけで説明することができない
また英文法の復習ばかりをしてしまう、もう一つのデメリットがあります。
それは「英語は英文法だけで説明できない」ということです。
ネイティブは英文法通りに話しているんでしょ?
これはよく英語を学び始めた人にありがちな勘違いなのですが、ネイティブの英語は全て英文法で説明することはできません。
文法的には正しいけれど「絶対に言わない」という英語はいくらでもあります。
ですので、英文法をいくら学んでも、英文法だけでは自然な英語は話せるようにならないのです。
これは例えるなら、コーヒーの味の説明をいくら聞いても、そのコーヒーの味を再現できないようなものです。コクがあって、チョコレートのような…といくら聞いても、やはりコーヒーの味を知るには飲んでみるのが一番ですし、説明をするのにも限界があるのです。
英文法としてルール化できない英語の言い回しはいくらでもあります。また、英語の細かいニュアンスなどは、小難しい解説を延々と読むよりも、大量のインプットを通して学んだ方が圧倒的に速くて正確です。
英文法のルールはまず大枠を理解し、大量のインプットで理解を深めていく。
まとめ
最後に今日の内容をおさらいしましょう。
本日は「英文法は復習するな」というテーマでお話をしてきました。
もちろん短期的に集中して学習する期間であれば、その期間において復習をすることは大事です。しかし「英文法を完璧にしないと…」と英文法に囚われすぎては、効果的な英語学習はできません。
理由① 英文法は英語を使っていれば復習できる
理由② 英文法ばかりやっているとインプットが不足する
理由③ 英語は英文法だけで説明することができない
英語はとにかく膨大なインプットが不可欠ですので、英文法の大枠を掴んだらすぐにインプットを最大化していきましょう。
そして、どれだけ英文法を完璧にしても、インプットが不足している限り自然な英語を話すことはできないというのも重要なポイントです。
そして何より、英文法は日々英語を使っていれば自然と復習ができるので大丈夫です。
英文法は復習する必要がないとして、じゃあどうすればいいの?
ここまで聞いて、こんな風にと思われているかと思います。
ですので、これからのアクションプランを提示して、この記事を締めくくりたいと思います。
これから英語を学び始める人の場合
まだ英文法がほとんどできていない人であれば、まずは英文法学習は3~6ヶ月程度で集中的に終わらせましょう。それから、多読・多聴にシフトすることをオススメします。
もしテキストをどれを選んだらいいかわからないと言う方は、Grammar in Use の初級と中級に取り組んでみてください。独学で進めていただいても大丈夫ですし、僕が開講する Gramamr in Use の講座にご参加いただくのも大歓迎です!
英文法講座 & コーチング【概要】
基本的な英文法を知っている人の場合
もし既にある程度英文法ができている場合は、知らないところだけ適宜調べていけば大丈夫です。
もし Grammar in Use のようなテキストで網羅的に英文法を復習する場合も、わからない問題だけチェックしていけば大丈夫です。(Grammar in Use の場合は巻末の Study Guide がオススメです)
ここでも大事なことは、英文法の学習は復習にこだわりすぎず、実践的な内容にシフトするということです。
メッセージ
どうしても英文法を勉強していると、真剣にやっていればいるほど、テキストの内容を完璧にしないとダメなのではという気持ちになってしまうものです。
もちろん英文法も大事ですし、将来的には英文法をしっかりマスターすることが理想的です。ですが、その英文法のテキストだけをやり続けることが、逆に遠回りになってしまうこともあります。
ですので、7割くらいわかったら次の段階に進むなどして、リアルな英語にふれる時間もしっかり確保するようにしてみてください。
そうすれば、きっと今見えている景色が変わってくるはずです!