こんにちは。上田哲也 (@English09040) です。
本日は、Grammar in Use の「初級編」と「中級編」の違いについて解説していきます。
Grammar in Useを使いたいのに、種類があまりに多すぎて選べない…
今回は、皆さんにピッタリの1冊を手に入れていただくため、「初級編」と「中級編」の違いについて、とことん詳しく解説していきます。
目次
Grammar in Use の3つのレベル
まず Grammar in Use は、このように初級・中級・上級にレベル分けされています。
なんで今回は初級編と中級編だけの比較なの?
もしかしたらこんな風に思われるかもしれませんが…
上級編はあまりメジャーではなく、実践的でない内容も多くあるので、ここでは説明は省かせていただきます。
また「イギリス英語版」と「アメリカ英語版」のちがいについては、こちらで解説しておりますのでご参照ください。
【徹底比較】Grammar in Use 「アメリカ英語」と「イギリス英語」 選ぶならどっち??
Grammar in Use の初級と中級のレベル感
ざっくり「初級編」が中学校レベル、「中級編」が高校レベルと捉えていただいて大丈夫です。
初級編と中級編で扱う文法項目は全く違うの?
そんな風に思われる方おも多いのですが、 Grammar in Use の「初級編」も「中級編」も基本的な英文法は全てカバーしています。
つまり、初級編で基本文法は全て網羅しつつ、中級編はさらに詳しい文法もカバーしているイメージです。
図解で表すとこんなイメージです。
●初級編では、基本的な内容を詳しく解説し、細かい例外はふれられていません。また頻度の少ない文法項目は扱っていません。
●中級編では、基本的な内容は簡潔に説明しながら、細かい例外もカバーしています。また頻度の低い文法項目も解説されています。
初級編だけでも、基本的な英文法は全て学習できる。中級編に取り組んでも、初級編の内容もしっかりカバーできる。
Grammar in Use の目次のちがい
イメージはわかったけど、具体的に目次はどう違うの?
例えば「現在形」であれば、初級編では「肯定文」「疑問文」「否定文」のように合計3ユニットにわたり解説されていますが、中級編では「単純現在形」はまとめて1ユニットで解説されています。
初級編では「前置詞」は11ユニットに対して、中級編では16ユニットも使われています。また初級編で句動詞は2ユニットですが、中級編では9ユニットあります。これは中級編の方が、より細かい内容が充実しているためです。
初級編では「未来進行形・未来完了形」などはありませんが、中級編では扱われています。これらはいずれもレベルが高い文法項目なので初級編では省略されています。
① 基本的な解説 vs 詳しい解説
初級編では、「肯定文・疑問文・否定文の作り方」のような、基本的な内容がしっかり解説をされています。
一方で中級編では、そのような基本的な事柄はざっくりとした解説にとどまり、より詳しい解説にスペースを割いています。
ここでは例として「現在進行形」のユニットを比較てみましょう。
初級編 Unit3
・現在進行形のストラクチャー
・現在進行形の基本例文 (7+6個)
中級編 Unit1 [前半]
・現在進行形のストラクチャー
・現在進行形の基本例文 (5個)
初級編も中級編も「現在進行形」の基本的な使い方はしっかりカバーしています。ここはどちらにも共通している部分と言えます。
ですが、初級編では現在進行形を合計13個の例文で丁寧に紹介しているのに対し、中級編では基本的な内容ということで5個つの例文だけとなっています。
初級編ではまるまる1ユニット使って解説している内容が、中級編ではユニットの半分に収まっている。
次に、解説の内容のちがいについてもみていきましょう。
初級編 Unit4
・現在進行形の疑問文の作り方
・現在進行形の疑問文に対する答え方
初級編では、このように現在進行形の「疑問文の作り方」や、それに対する「答え方」をひとつずつ解説してくれています。
初級編では基本例文が充実していて、ベーシックな内容を丁寧に扱っている。
中級編 Unit1 [後半]
・現在進行形は今動作が進行しているとは限らない
・現在進行形と一緒に使われる副詞
・現在進行形と一緒に使われる動詞
一方で中級編では、基本的な内容は扱いつつも、これらの詳しい情報にもふれているのが特徴です。
中級編では、より詳しいニュアンスや、一緒に使うフレーズにも言及されている。
初級編の解説は知っていることがほとんどかも
もしそんな風に感じられたら、中級編からスタートしましょう!
② 基本文法 vs 応用文法
初級編では扱われていないけれど、中級編では扱われている文法項目がいくつかあります。
とはいえ、どれも比較的頻度は低いものですので、英文法を始めたばかりの人であれば知らなくても全く問題はありません。
しかし、日常会話を不自由なくできるようになりたいという方であれば、どれも必須の文法項目ばかりです。
Grammar in Use の初級編と中級編で、特に目立つ違いは「時制」のカバーする範囲です。
英語には、現在・過去・未来という時制に、4つの形が組み合わさり、このように全部で12個の表現があります。
※ここでは便宜上、未来時制という言葉を使っています。
ところが、Grammar in Use 初級編では、この中で頻度の低い文法が扱われていません。
・過去完了形
・過去完了進行形
・未来進行形
・未来完了形 (助動詞の完了形)
こんな文法はネイティブは使わないのでは?
たしかにいずれも、他の表現と比べるとやや頻度は低くなりますが、どれもかなりの頻度で使われる文法です。
ですので、余力があれば Grammar in Use 初級編だけでなく、中級編にまでしっかり進んでおきたいところです。
まとめ
ということで、本日はGrammar in Useの初級編と中級編の違いについて、かなり詳しく解説してきました。
最後に本日の内容をおさらいしましょう。
「解説の詳しさ」と「学習する文法項目」という視点から、初級編と中級編にはこれらの特徴があります。
・初級編ではベーシックなルールが詳しく解説されている。
・中級編ではより細かいルールが詳しく解説されている。
・初級編では頻度の少ない英文法は扱われていない。
・中級編では頻度の少ない英文法も扱っている。
その上で、初級編と中級編で迷っている方は、次の基準を参考にしてみてください。
・基本英文法は網羅したい→初級編
・日常生活に困らない英語力を身につけたい→中級編
メッセージ
もしかしたら「初級編」と「中級編」どちらにしようかまだ迷われているかもしれません。
もしまだ決められないとしたら「まずは中級編から取り組む」というアプローチもありです。初級編の内容は中級編でもカバーできるので、基本的に学習内容の取りこぼす心配はありません。
また、特に留学や移住、海外でビジネスをすることを目標とする方は、ぜひ Grammar in Use 中級編まで進めてください。
僕自身、この Grammar in Use をしっかりやり込むことで、英文法で困ることが本当に無くなりました。
ですので、ぜひ皆さんにも、そのような目の前の景色が開けるような体験をしていただけると嬉しいです。