こんにちは。上田哲也 (@English09040) です。
今回は、英語を習得するために、一体何時間勉強をすればいいのかについてお話したいと思います。
・どれくらい勉強すれば英語が話せるようになるか知りたい
・それなりに勉強してきたはずだけど英語ができない
・本当にこのままの学習を続けていいのか不安
もしこんな風に感じている方は、ぜひこの動画を最後までご覧ください。
英語学習をどれだけ続ければいいかという「ゴール」が見えなければ、出口の無いトンネルにいるような気持ちになってしまいます。
もしそれが原因で、勉強の継続が困難になってしまった場合、そこから英語力は伸びなくなってしまいます。
ですので、この動画を見ている皆さんには、ぜひ現実的なゴールを見据えて、現在位置をしっかり把握しながら、着実に英語学習を継続してほしいと思っています。
目次
英語習得に必要な学習時間
アメリカ合衆国国務省(Foreign Service Institute)のデータによると、英語ネイティブが日本語を習得するには平均で約2200時間程度かかると言われています。
このことから、僕たち日本語話者が英語を習得するのにも、同じだけの時間がかかることがわかります。
そして僕らが義務教育で英語を学んできた時間が、中学校の授業で350時間、高校の授業で525時間と言われています(参照:『外国語を話せるようになるしくみ』)。ですので、そこに家庭学習や大学教育などを含めると、およそ1000〜1200時間と考えられます。
ですので、外国語を「習得」するためには、学校教育を終えた大人は、少なくともおよそ1000時間ほどの学習が必要ということになります。(1日3時間勉強すれば1年間で英語は習得できる計算です)
ですが…この計算方法はやや疑問が残ります
・そもそも、皆さんは学生時代ちゃんと勉強してましたか?
・学校で勉強した内容は、本当に意味があるものだったでしょうか?
ここからは、それらの疑問について一つずつ解決していきたいと思います。
①学生時代ちゃんと勉強してなかった?
まず一つ目の疑問ですが、そもそも皆さんは、学校の授業を真面目に聞いていましたか?
僕は正直、学校の授業はほとんど寝ていましたし、宿題だってまともにやった記憶がありません。
きっとそういう学生時代を過ごしてきたのは僕だけではないのではないでしょうか。
②学校英語の授業だけでは不十分?
次に、学校の英語の授業の中身について考えていきましょう。
まず前提として、英語の習得には、十分なインプットとアウトプットが必要です。つまり、実際に英語を読んだり聞いたり、書いたり話したりすることです。
インプット
・英語の語彙制限本を何冊も読む
・英語を理解しながら映画やドラマを観る
アウトプット
・例文の暗記暗唱をする
・英文法を運用するために英作文をする
具体的には、こういったプロセスを通して、英語は習得され話せるようになっていきます。
ですが、日本は文法や日本語訳にフォーカスした「文法訳読方式」の授業が多いと言われています。
ですので、英語を書いたり話したりする機会がほとんど無いことはもちろんのこと、英語を実際に読んだり聞いたりする量もかなり限られているケースが多いのです。
もちろん、文法などについて日本語でしっかりと解説してもらう、いわゆる「明示的な学習」も大事です。
ですが、言語を習得するためには、その知識を用いて、理解できるインプットを大量にして、学んだストラクチャーを無意識に使えるまで繰り返し練習しなきゃいけないのです。
結局どれだけ勉強すればいいのか
ここまでのことを考慮すると、学校英語が多くの日本人の土台になっていることは間違いないものの、1000〜1200時間の授業時間だからと言って、それをそのままカウントするのはやや無理があるように感じます。
学校での英語の授業を学習時間を全くカウントしないのは極端ですが、ある程度割り引いて考える必要があります。
ですので、これは現時点での完全な僕の主観ですが…
学校での英語の学習時間に加えて、英語を高いレベルで習得するまでに1500時間程度の学習時間を見込むと良いのではと思っています。
これは社会人の方が本気で時間を捻出して1日3時間かければ500日くらい、もしある程度時間に余裕がある方であれば、1日5時間で300日くらいで達成できる時間です。
ちなみに、Oxford University Press のデータによると、1500時間というのはおよそTOEIC350点の人が950点に達する時間に相当するので、おおよその整合性は取れているかと思います。
まとめ
ということで本日は、日本語を母国語とする人が英語を習得するために、一体どれだけの時間勉強する必要があるかについて解説してきました。
アメリカ合衆国国務省のデータによると、日本人が英語を習得するために必要な時間は2200時間だと推定できます。
そして学校教育で既におよそ1000〜1200時間程度の学習をしているものの、動機づけの程度や、学習内容が英文法の解説などに偏っていることを考えると、差し引き1500時間程度の学習時間が必要だと考えられます。
英語習得をするためには、理解可能なインプットと、知識を自動化するためのアウトプットが不可欠です。ですので、それらのトレーニングを主軸としながら、ご自身に必要な時間しっかりと学習に取り組んでいって下さい!
おまけ
最後に「10,000時間の法則」についてご紹介させてください。
これはマルコム・グラッドウェルによって提唱された法則ですが、彼によると、どんな分野であれ10,000時間の努力をすれば一流になれると言います。
しかし、これはただ10,000時間やればいいというものではありません。毎日欠かさず歯磨きをやっても上達しないように、ただの繰り返しでは一流にはなれないのです。絶対に英語力を上げるんだという強い意志を持った訓練を10,000時間積み重ねることが条件であることを忘れないようにしましょう。
メッセージ
英語学習をやってると、どうしても「一体どれだけ勉強すればいいんだろう…」と心配になることがあるかと思います。
そんな時は、今日お話した数字をイメージしておくとモチベーションが保ちやすくなるはずです。
ただこの数字はあくまで平均であり、当然個人差があります。ですので、多少長い時間がかかることもあるかもしれません。
ですので、もしなかなか思うように英語が伸びないなと感じることがあったとしても、継続していれば必ずゴールにたどり着くと信じて、努力を続けていきましょう!