③型とパーツを「発想して」使いこなす

ここまでは、「与えられた型」を使いこなすトレーニングについて説明してきました。つまり、ここではAという型を、ここでは Bという型を使ってください、と言ったように個別の型にフォーカスして練習してきたのです。

 

しかし、実際に英語を話す場面では、誰も「この型とパーツを使ってください」とは教えてはくれません。場面に応じて、全て自分で必要な型とパーツを発想し、さらにそれらを使いこなさなければならないのです。

ここからは、どうやったらその「発想力」を鍛えられるのかをご説明して行きます。(ここでご紹介する練習方法が、アウトプットに関するメインのトレーニングになります)。


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お題を設定して独りで話し続ける。

 

ここでのメインのトレーニングは、「お題を設定して、それについて独りで話す」という極めてシンプルなものです。

 

この練習方法は、プレゼンの練習に非常に近いものだと私は思っています。

例えば会社の大事なプレゼンを任されたとして、それをぶっつけ本番で切り抜けようとする人がいるでしょうか?私だったら、絶対にそんなことはしません。必ず何回も何回も、リハーサルを事前に行うはずです。

 

ここで紹介するトレーニングは、まさにその「リハーサル」に当たる部分だと、私は思っています。設定された話題に対して、相手がいることを想定しながら、ひたすら話続ける。そして、うまく表現できないことがあったら、そこを正して、さらに発信する英語の質を上げていくのです。

 

このように、実際の会話において自分が話すであろう内容を練習することにより、これまで学習してきた「型」と「パーツ」を発想して運用する力が身に付きます。

 

素振りをせずにうまくなろうとする人はいない。

 

野球で素振りをせずにうまくなろうとする人はいません。「野球はうまくなりたいけど、素振りはしません」と言えば鼻で笑われるでしょう。野球では、ピッチャーがいないと練習できないなんてことは言わず、独りであろうとしっかりと素振りをやり込むものです。

ゴルフでもテニスでも素振りはします。サッカーやバスケならシュートの練習を、例え自分一人しかいなくともするはずです。

 

でもなぜか英語になると、「会話の相手がいないと練習できない」という固定概念から抜けられない人がいます。まずはそこのメンタルブロックを外すことから始めて下さい。英会話は独りでも勉強できるものです。むしろ、独りで勉強せずして、英会話がうまくなることはないと思ってもいいくらいです。

 

この練習方法のメリット

 

①自分が納得するまで練習し続けられる。

実際の英会話において、自分が言いたいことを、自分が持っている最高の文法と語彙を使い、流暢に言いたいことを一発で言いきれる人はなかなかいません。

私自身、「これだっ」と思えるような語彙が思いつかないことも、言いたいことがうまく口から出てこないことも、未だに数えきれない程あります。

 

でも、実際の会話では、相手は待ってくれません。自分のもどかしさに反して、話はどんどん進んでいきます。

自分が思い通りのことが言えないままに会話が進んでしまうのは、「相手がいるから」に他なりません。

良くも悪くも相手がいる会話では、聞き手があなたがうまく話せなくても、憶測で理解してくれます。だから、あなたがちゃんと話せていようがいまいが、会話は進行して行きます。

 

だからこそ、スピーキングの練習は一人でやるべきなのです。スピーキングというのは、決して誰かと会話しているときに上達する類のものではありません。あなたが誰かと話しているときは、あなたは数々の失敗を通して、学習のきっかけをもらっているだけです。

スピーキングは、自分独りでいるときこそが上達の絶好のチャンスです。

独りで練習するから、一発でうまく言えなくても大丈夫なのです。独りで練習するから、同じフレーズでも何度でも、違和感なく口から出てくるまで練習できるのです。独りで練習するから、同じことを様々な表現パターンで説明するトレーニングができるのです。

 

②わからない文法や語彙は、いくらでも辞書で調べられる。

独りでスピーキングの練習をしている分には、辞書や文法書で調べたいことは、いくらでも調べることができます。

 

実際の英会話の場面で、相手が目の前にいるにも関わらず、おもむろに電子辞書を取り出して、「ごめん、単語調べるからちょっと待って」とは言いにくいものです。

私自身、数えきれない程そんな経験はあります(特にまだ英語があまり出来なかった頃は…)。でも、さすがにそんなことやってばかりでは、会話が進みませんし、何より相手に失礼です。

 

しかし、あらかじめ自分が話すであろう内容を調べて、徹底的に会話の中に織り込む練習をしておけば、そんなことをする必要はなくなるはずです。心ゆくまで調べたい単語を調べられる、これが独りで学習するメリットなのです。

 

留学直前のトレーニングがきっかけ

 

私の場合、留学に行く直前に、この方法でスピーキングの練習をしたことがきっかけでした。「何で留学に来たの?」や「日本ではどんな生活をしていたの?」といった聞かれそうな質問は、何となく予想できるものです。だから、留学先で予想できる全ての質問に対して、何回も何回も独りで練習してから留学に臨んだのです。

結果として、留学に行った時点で、それらの質問に対する答えも、それに必要な語彙や構文も全部頭に入っていたので、質問の答えに詰まることはありませんでした。

 

そして今では、そういった日常レベルの会話はもちろんのこと、時事的なものから専門的な内容まで、同様の方法で練習を重ねています。

込み入った内容になればなるほど、その場の知識で対応することは困難になります。もちろん易しい表現で切り抜けることもできますが、それでは適切な言い回しをしたことにはなりません。

 ですから、英語の上達を臨む限り、このトレーニングは一生続けて行くべきものだと、私は考えています。ぜひ皆さんも、自分が話せるようになりたいと思うことを、まずは独りで話せるように練習してみてください。

 

【勉強方法】

 ☑️スピーキング訓練(概要)
 ☑️スピーキング訓練(具体例)