「スキマ時間」を英語の勉強に活用する(3)

ここからは、実際に「どんな時間がスキマ時間になり得るのか」について考えていきます。

冒頭にも述べた通り、ここでいう「スキマ時間」とは「頭を使っていない全ての時間」を指します。つまり、手や耳が塞がっていても、頭がヒマしているのであれば、それは全部勉強のために使っていくということです。

ここに書かれている全てのことをやる必要はありません。あなた自身の必要に応じて、勉強方法はアレンジしてください。

 

①歯磨き

 

歯磨きをしている間、手と口は使えませんが、目と耳なら空いているはずです。私は歯磨きの時間には、単語を覚えるかリスニングをするかしています。

 

【単語】

まずは紙切れに覚えたい単語を20個くらいリストアップしておきます。発音記号を書いてもいいですし、例文をつけても構いません。とにかく、歯磨きをしている間に覚える単語を紙に書き出します。

普通の人であれば1日に2回は歯磨きをするわけですから、大抵1週間も毎日それらの単語を見ていれば、あらかたのものは覚えられます。ただ、そのとき覚えていたとしても、放置しておいてはまた忘れてしまうので、しっかり復習はするようにしておいてください。

 

【リスニング】

歯磨きをしている数分の時間で、新しいリスニングの教材をやり込むことは現実的ではありません。なので、歯磨きの間にリスニングをやるのであれば、あくまで聞き流しができる復習や、ラジオなどにしておくことをお勧めします。

 

②お風呂

 

お風呂は紙が濡れるから教材は持ち込めない…と言う人は多いですが、だったら濡れても大丈夫なものを持ち込めばいいだけです。

 

私は昔、「これだけは覚えるぞ!」と決めた例文10~15個くらいをA4の紙に書き出し、それをお風呂の壁に貼り付けて覚えていました。シャワーでお風呂の壁をざっと濡らしてから、ぺたっとその紙をくっつけるだけです。

そして、それらの例文を全部覚えて、スラスラ暗唱できるまでお風呂から出てこないという自分ルールを作ってしまうのです。

 

この勉強は、例文の暗記暗唱に限らず、スピーキングのトレーニングの際にも有効です。会話の中で使いたい語彙を紙にリストアップし、お風呂に持ち込んで、それらを完璧に使いこなせるように練習したり…本当に使い方はアイディア次第でいくらでも広がるので、是非お試しください。

もし「いやいや貼付けるんじゃなくて、手に紙を持って勉強したいんだ」という人がいれば、クリアファイルにそれを入れてみてください。紙ぺら一枚よりも適度に固さがあって手に持てますし、直接壁に貼付けるよりも紙が長持ちします。

 

お風呂の中であろうと、「紙を持ち込めない」という問題さえクリアしてしまえば、なんでも勉強できるようになるものです。

 

③歩いているとき

 

道を歩いているとき、勉強しないでただ歩いている人というのは本当に多いですが(いやそれが普通なんですが)本当にもったいないです。

一日を振り返ってみればわかりますが、私たちが生活する中で「歩いている時間」が占める割合は大きいです。私の場合、単純に通勤の際だけでも、往復で約1時間は歩いています。もし、勤務中に外出があったりしたら、もちろんこれよりもっと増えます。

もちろん、歩きながら本を読んだりして下を向いて勉強をするのは、危ないのでおすすめしません。でも私は歩くときであっても、耳や口を使って勉強します。

 

【リスニング】

歩いている間は、シャドーイングとリプロダクションをするにはもってこいの時間です。これらの勉強法は、「聞いた音を再現する」勉強法ですので、机に向かう必要も、テキストを開いている必要もありません。

 

【スピーキング】

何も歩いている間にできる勉強は、リスニングだけに限りません。その気になれば、スピーキングの勉強が一番しやすいのも、実は歩いている時間だったりします。

①話したいテーマを設定する。
②歩きながらひたすら喋る。(声に出す必要はありません)
③わからない表現は立ち止まって調べる。
④また歩きながら話し続ける。

※以下繰り返し。

この勉強法については、スピーキング・ライティングのカテゴリーで詳しくご紹介していますので、そちらを参考にしてください。

 

④ドライヤー

 

歩いているときと同様に、お風呂上がりのドライヤーの時間も、実は結構ヒマな時間だったりします。

ですので、ドライヤーをしているときも、歩いているときと同様にスピーキングの練習をすることをお勧めします。洗面台にはせっかく鏡があるので、自分に向かって語りかけるように話したりすると臨場感が出たりします。

 

⑤電車・バスに乗っているとき

電車やバスについては、特別何かを言うことはありません。

強いて言うなら電車やバスとは、まとまった時間が取れて、しかも座って勉強ができる、絶好のスキマ時間です。ですから、ここでは普段のスキマ時間ではできないようなことに焦点を絞って勉強されることをお勧めします。

 

⑥ランニング

 

私はほぼ毎日ランニングをしていますので、ランニング中の勉強法についても若干触れておきます。

 

【リスニング】

私はランニング中に、英語のラジオやオーディオブックを聞いたりしています。ただ、これはリスニング学習というよりも、「聞き流し」になりやすいやり方ですので注意が必要です。

リスニングのカテゴリーでも再三述べている通りですが、理解できない英語を聞いても全く勉強になりません。ですので、必ず自分がある程度理解できる内容のものを聞くようにしてください。

 

【単語】

私が以前、英検1級のための語彙学習をしていたときは、ランニングをその一助として利用していました。

ランニングをする前は必ず以前学習した語彙の復習をし、その復習した範囲(100語くらい)を全てiPhoneに吹き込んで、ランニング中に繰り返し聞いていました。

この方法を用いれば、大体5分程度の長さで100単語を録音できるため、30分のランニングでも6周分の復習ができることになります。

 

まとめ

 

隙間時間の効率化が英語学習にもたらすメリットは計り知れません。

 

第一に、それは毎日の生活の中で、学習時間を大幅に増やすことができるからです。

忙しい私たちにとっては、しっかりと机に向かって勉強しなさいという方が無理な話です。だからこそ、本当に腰を据えてやらなければならないもの以外は、全てスキマ時間でやるくらいの覚悟でちょうど良かったりもするものです。

 

第二に、英語の勉強を毎日に欠かせないルーティーンと同化させることができるからです。

私が勧めるスキマ時間の多くは、通勤通学、歯磨き、お風呂の時間など、絶対に外すことのできないルーティーンばかりです。だから、それらの時間に勉強する習慣がつけば、英語学習が生活のルーティーンの中にすんなりと入ってきます。一日の中で歯磨きやお風呂に入らない人はいません。そこで勉強すると決め込んでしまえば、「今日は勉強できなかった」ということはありえなくなるのです。

 

まずは手始めに、この記事を読み終わった瞬間から、自分の活用できるスキマ時間と、そこで何ができるかを書き出してみてください。

計画性無しに、スキマ時間の活用はできません。何をしようかと迷っている間にスキマ時間は過ぎ去ってしまうものです。ですので、スキマ時間を活用するためには、そのための準備が同じくらい大切だということも忘れないでください。